4月7日、今日は令和2年度の入学式です。
新型コロナウイルスの感染拡大により、本日中には政府からの緊急事態宣言が出される見込みが強い中、入学式の実施については長い時間悩みました。
最終的には、可能な限りの感染防止措置を取り、短時間で効率よく式典を実施することによって安全対策を整え、新しい高校生活の始まりの門出を祝福することを決断し、入学式を挙行しました。
全員が体育館に集まることは控え、各教室へのライブ配信によって、私の言葉でお祝いの言葉を伝えました。
新入生を迎えた喜びはもちろんですが、登校してくる生徒達一人一人の輝く姿を見て、本当に感激しました。
明日から始まる高校生活は、学校には登校できない日々からの始まりとなります。
一日も早く、平穏な学校生活が戻り、日常生活が正常に送れるようになることを願っています。
この未曾有の緊急事態を共に乗越えていきましょう。
≪校長式辞≫
桜の花は一足早く満開のときを向かえ、皆さんの入学を心待ちにしていました。
新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
今日からここ正智深谷高等学校が、皆さんの母校です。
本来であれば、多くの保護者の皆様と共に、この体育館で直接お祝いを申し上げるところでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、残念ながらその願いは叶いませんでした。
皆さんにとっては、卒業式に続いての制限された中での入学式となってしまいましたが、私たち教職員が、皆さんの入学を歓迎する気持ちに、全く変わりはありません。
さて、皆さんは、それぞれがそれぞれの経緯で本校へ入学してくれました。
中には高校受験で、悔しい思いや、残念な思いをした人もいたかもしれません。
しかし、今日ここで、全ての過去は忘れてください。
今日からが皆さんにとっての新しいスタートです。
高校での3年間は、皆さんの未来につながる大切な3年間です。
ほとんど全ての人が高校へ進学する中学3年生の進路選択とは異なり、高校3年生で迎える進路選択は、皆さんの将来に、そしてある意味人生につながる進路選択になります。
どのような道を選ぶのか、そして、どのような道へ進むのか・・・。
それを決めるのがこれからの3年間です。
これから進んでいく未来には、不安が尽きないかもしれません。
高校で友達は出来るのか、クラブの練習についていけるのか、ウイルスの感染は収まるのか、休校はいつまで続くのか、といった近い未来から、これから日本の経済はどうなってしまうのか、20年後の自分は何をしているのか…といった先の大きな未来まで考えると、どんどん不安になっていってしまいます。
そして、その答えは、誰も知りません。
しかし、必要以上におそれることはありません。
今出来ることは、今この瞬間に出来ることに全力を尽くすことしかないのです。
今を一生懸命生きるしかないのです。
過去を悔やまず、未来を恐れず、今を全力で生きていって欲しい。
それが、私が入学式で、皆さんに一番伝えたいことです。
目に見えないウイルスとの戦いは、終わりが見えず、不安なことばかりです。
国からの緊急事態宣言もまもなく発出されることが発表されています。
ただ、朝の来ない夜はありません。
今は個人で出来ることをしっかりとやり、耐えるところをしっかりと耐えていけば、必ずや落ち着きを取り戻す日が来るはずです。
平穏な日が再び訪れることを願いながら、正智深谷高等学校で共に学んでいきましょう。
私たちは全力で皆さんを支えていきます。
今を一緒に全力で生きていきましょう。
改めまして、本日はご入学、誠におめでとうございます。