新しい1週間が始まりました。
昨日発表されたインターハイ開催中止のニュースが、新聞やネット上を賑わせています。
中止による心の傷が癒えるまでは、しばらく時間がかかるでしょうが、気持ちをリセットして、再び前に向かって歩み出してくれることを願っています。
以前、ブログでも紹介しましたが、「レジリエンス」という言葉を聞いたことがありますか。
レジリエンスとは、もともとは「反発性」「弾力性」を表す物理の用語でした。
ここから、「外からの力が加わっても、また元の姿に戻れる力」という意味で使われるようになりました。
日本語では「復元力」「弾力性」「再起性」などと訳され、外からの衝撃にも、ポキッと折れることなく立ち直ることのできる「しなやかな強さ」のことです。
最近、レジリエンスに関する多くの書籍が出版され、セミナーや講演会なども数多く行なわれています。
その理由の一つは、近年、世界中がますます不安定になり、かつ不確実性が高まってきているためです。
日本だけ見ても、異常気象による台風やゲリラ豪雨による被害、超高齢化社会への突入、雇用の不安など、過去に無い不安定な状況が続いています。
以前は経験に基づいて、解決策を見つけられたのが、唯一の正解を見つけられらない社会になりつつあります。こうした時代だからこそ、「レジリエンス」=「しなやかな強さ」が必要なのです。
インターハイの中止などは、あまりの衝撃に心がポッキリと折れてしまい、喪失感と虚脱感に襲われてしまいがちです。
こうした外からの圧力に負けずに、しなやかに受け流すことが、これからの社会では必要とされてきます。
なぜなら、どんな障害が待ち受けているか分からないところで、強さでそれに立ち向かおうとしても、未知の力には対抗のしようがありません。
それならば、その圧力をサラリと受け流す方が、よっぽど被害が少ないというものです。
今回の中止決定は、外からの巨大な圧力となって、皆さんに襲い掛かってきました。
この圧力を、しっかりと受け止めながらも、サラリと受け流すしなやかな強さが、「レジリエンス」なのです。
不安定で不確実な社会を生き抜いていくためには、レジリエンスが不可欠です。
そして、レジリエンスを高めるチャンスは、日常生活の中にいくらでも転がっています。
思うようにいかなかった時、ミスした時、怒られてしまった時などは、レジリエンスを高めるチャンスです。
今回のインターハイ開催中止などは、つらい決定ですが、最高のレッスンになるはずです。
新型コロナウイルスによる行動自粛なども、同様にレジリエンスを身につける絶好の機会です。
このピンチをチャンスに変えていきましょう。
その努力が、皆さんの人間力を向上させてくれます。
心の痛みを軽くすることは出来ませんが、その「痛み」を「強さ」に変えましょう!
その先に、明るい未来が待っていることを信じて!
朝の来ない夜は無い。 After night comes the day!