今日は土曜日。
今週も今日で終わりです。
1週間が長いような、短いような、時間の感覚がやや麻痺しつつあります。
今日は少し頭の体操をしてみたいと思います。
以前、全校集会や学校説明会でも使ったことがありますが、初めての人もいると思うので少し考えてみてください。
ここに美味しそうなミカンが4個あります。
この4個のミカンを3人で公平に分ける方法を、できるだけ多く考えてください。
制限時間は1分間です。
それでは、はじめ!
(1分経過) はい、時間です。
皆さんはいくつ分ける方法を思いつきましたか。
いろいろな分け方を思いついたと思いますが、ここで確認してみましょう。
はじめに断っておきますが、「公平」とは「誰も特別扱いすることなく、全て同じように扱うこと」という意味です。
その意味では、全員を同じように扱えば、どんな分け方でもOKということです。
では、順番に見ていきましょう。
①1人1個+残りの1個を3等分する。
②1人1個+残りの1個はじゃんけんで勝った人がもらう。
③1人1個+残りの1個は誰かにあげる。
④すべて皮をむいて房にしてから、3等分する。
ここまでの方法は、結構思いついた人が多かったかもしれません。
続けて…
⑤じゃんけんで勝った人が全部もらう。
⑥3人とも食べずに、全部を誰かにあげる。
ズルいという声も聞こえてきそうですが、これらもアリですよね。
でも、こんな方法はどうですか。
⑦しぼってオレンジジュースにしてから3等分する。
⑧皮をむいて煮詰めて、マーマレードにしてから3等分する。
加工してから分けるという方法は、なかなか思いつかないかもしれません。
ずいぶん長い時間がかかりそうですが、こんな方法もありますね。
⑨食べずに種だけ取り出しから植え、栽培してその収穫を3等分する。
さらに、
⑩食べずに、ボランティアに行った福祉施設へ差し入れする。
思いやりの気持ちがこもった活用方法ですね。
このように、この問題に対する答えは一つではありません。
また、唯一絶対の正解というものもありません。
このように、正解の無い問いに対する答えを見つける力が、これからの社会では求められてきます。
今まさに、私たちは正解の無い問いに対する答えを求められています。
言うまでもなく、新型コロナウイルスへの対応です。
いつまで行動自粛をするのか、経済とのバランスをどう取っていくのか。
日々新たな決断が求められています。
このような重大な決断を下さなければいけなくなった時に、力となるのが常識にしばられない柔軟な発想力です。
このミカンの問題は、そんなことを教えてくれます。
皆さんは、いくつ分け方を思いつきましたか?