今日は夏を思わせる暑い一日になりました。
分散登校も3日目に入り、今日は2年生の登校再開の初日です。
徐々に活気が学校に戻ってきました。
新型コロナ関連のニュースにはさまれ、ここ数日はアメリカからのニュースが頻繁に耳に入ってきます。
ミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性が白人の警察官に首を押さえつけられて、亡くなったというニュースです。
それをきっかけに、人種差別と警察官の暴力に対する抗議デモが全米中に広がり、暴動も起きています。
今から30年ほど前にも、ロサンジェルスで黒人に対する暴力行為をきっかけに、大規模な暴動が拡大したことがありました。
その根底にあるのが、アメリカにおける人種差別、特に黒人への差別の問題です。
我々日本人には分からない、根深い歴史的な背景が影響していることは明らかですが、その差別は無くなりつつあるものだと思っていました。
しかし、理想と現実はかなり違うということを映像を通して、改めて思い知らされました。
差別と言うと、新型コロナウイルスに感染した人に対する差別が、かなり激しいことをマスコミが報道しています。
ひとたび感染が発表されると、個人の特定や行動履歴の追跡が始まり、完全に悪者扱いになってしまいます。
新型コロナウイルス関連の差別について、日本赤十字社のホームページに分かりやすい記事があったので、紹介します。
ページのタイトルは、「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」。
以下に一部抜粋します。
新型コロナウイルスによる感染が流行しています。
実はこのウイルスが怖いのは「3つの感染症」という顔があることです。
知らず知らずのうちに、私たちも影響を受けていることを皆さんはご存じですか?
第1の感染症は、「病気そのもの」です。
このウイルスは、感染者との接触でうつることが分かっています。
感染すると、風邪症状や重症化して肺炎を引き起こすことがあります。
第2の感染症は、「不安と恐れ」です。
このウイルスは目に見えません。
ワクチンや薬もまだ開発されていません。
分からないことが多いため、私たちは強い不安や恐れを感じ、振り回されてしまうことがあります。
それらは私たちの心の中でふくらみ、気づく力・聴く力・自分を支える力を弱め、瞬く魔に人から人へ伝染した行きます。
第3の感染症は、「嫌悪・偏見・差別」です。
不安や恐れは、人間の生き延びようとする本能を刺激します。
そしてウイルス感染に関わる人や対象を日常生活から遠ざけたり、差別するなど、人と人との信頼関係や社会のつながりが壊されてしまいます。
なぜ、嫌悪・偏見・差別が生まれるのでしょうか。
①見えない敵(ウイルス)への不安 → ②特定の対象を見える敵と見なして、嫌悪の対象とする → ③嫌悪の対象を偏見・差別し遠ざけることで、つかの間の安心感が得られる
特定の人や地域・職業などに対して、「危険」「バイキン」といったレッテルを貼る心理によって、差別や偏見は起こります。
この感染症の怖さは、病気が不安を呼び、不安が差別を呼び、差別が更なる病気の拡散につながることです。
このように、新型コロナウイルスは、3つの顔を持って、私たちの生活に影響を及ぼします。
このウイルスとの戦いは、長期戦になるかもしれません。それぞれの立場で出来ることを行い、みんなが1つになって負のスパイラルをたちきりましょう。
こうして差別や偏見が生み出されていくことを知りました。
人は弱い生き物です。
生き残っていくためには、そのための行動が必要です。
その行動こそが、差別や偏見を生み出すことで、自分が生き残るという行動なのですね。
新型コロナウイルスの病気の側面だけでなく、異なる側面を知ったことで、ウイルスに関する見方が変わりました。
まずは、ありのままにウイルスをしっかりと受け止め、それに対して適切な対応をしていきたいと思います。
ウイルス感染拡大の一日も早い終息を、心より願っています。