心の強さ。

新しい1週間が始まりました。
今日から4日間、1・2年生は前期追加試験に臨みます。
気持ちよく夏休みを迎えられるよう、悔いのないようベストを尽くして欲しいと思います。

先日書店を覗くと、よく読む「Number(スポーツ・グラフィック・ナンバー)」の最新号が目に留まりました。
今号のテーマは「メンタル・バイブル2020」。
オリンピックスイマーである池江璃花子選手の満面の笑顔が、表紙を飾っていました。
その場で購入して、しばらく読まずに机に置いたままになっていました。
この連休中は時間があったので、じっくりと読むことができました。
スポーツ界で活躍している数々のアスリートが、自身のメンタルについてインタビューで語ったり、PKやフリースローの場面でのメンタルについて取り上げたりといった内容で、とても興味深く読むことができました。

中でも表紙にもなっている池江選手の独占インタビューは、心を揺さぶられるような内容でした。
ご存じのように池江選手はリオ五輪にも出場した、日本を代表するスイマーです。
東京五輪での活躍が大いに期待されていましたが、2019年2月8日に白血病であることが判明し、そこから闘病生活が始まります。
長期間の入院と治療により、気力も筋肉も衰えていく中でも、決してあきらめずに病と闘い続け、今年3月17日に406日ぶりにプールに帰ってきました。
現在は、プールでのトレーニングと陸上のトレーニングに懸命に取り組み、4年後のパリ五輪を目指して練習を続けているとのことです。

インタビューでも精神面の強さが、言葉に表れていました。

(インタビュアー)
  「治療中のご自身を支えたのはどのような思いだったのでしょうか?」  
(池江)
  「何があっても水泳を続けたいと言う覚悟だと思います。絶対にまた水泳をやってやるぞという気持ちで入院しましたから、そこで引退するという考えはありませんでしたね。これを乗り越えたら、また一段と強くなった自分が待っている。そう思って、とにかくまずはこの病気を克服して、乗り越えていこう。そういう気持ちでずっと過ごしていました」

(インタビュアー)
  「なぜ自分が、と思ったこともあったのではないでしょうか?」
(池江)
  「病気になったことは誰のせいでもないし、自分のせいでもありません。もちろん、苦しんだことはありますが、考えていても仕方ない。入院中は、この1年、水泳をできていたら、どこまで記録が伸びていたのだろうとか、そういうことを考えた時期もありましたし、世界水泳をテレビで見て、自分はここにいるべきだったのに、と思ったこともあります。でも、常にポジティブでいることはできませんでしたが、ネガティブなところから立ち直ってここまで気持ちを持ってこられたのは、自分自身の成長だと思います」

目の見えない白血病との闘いは、恐怖心との闘いでもあると思います。
そうした病との闘いの中にあっても、絶対にまた泳ぐ!という覚悟を持ち続けた池江選手は、本当に強い方だと思いました。
病気をしっかりと受け止めるだけでなく、自分の弱さも認めることができた彼女は、心の強い人なのだと強く感じました。
同時に、もし自分が同じ境遇に置かれたとき、ここまで淡々と病気を受け止め、ポジティブに前向きに切り替えることができるかと問われれば、自分には全くその自信がありません。
おそらく病の大きさに負けて、何事にもやる気を見いだせない状態になってしまうのではないでしょうか。
白血病という大きな試練を乗り越えた池江選手は、人間的に一回りも二回りも大きく成長したことでしょう。
一日も早い完全復活を期待すると共に、新生池江選手のさらなる活躍を心よりお祈りしています。

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