長崎で感じたこと。

今日、8月9日は「長崎原爆の日」です。
75年前の1945年、8月9日午前11時02分、長崎に原爆が投下された日です。
人類史上において、広島に続いて2回目の実戦での原爆使用となりました。

昨年の夏、南部九州インターハイで九州に滞在していたとき、試合の合間を縫って長崎を訪れました。
時間が限られていたので駆け足の訪問になってしまいましたが、長崎原爆資料館は時間をかけて見学することができました。
20年以上前にも見学する機会がありましたが、2016年にリニューアルされた資料館はすっかり新しくなり、被爆の惨状をはじめ、原爆が投下されるに至った経過や核兵器開発の歴史などが、ストーリー性を持って展示されていました。

原爆が投下された時間で止まったままの時計や、原型を留めないほどに溶けてしまったガラスなど、熱波と熱風の激しさを物語る展示に、多くの外国人が足を止めて解説を読んでいました。
これまでにも教科書やドキュメンタリー番組、写真や映像などで原爆の悲惨さを多々見てきましたが、改めて展示された物を見ると、当時の状況を思い知らされました。

中でも最も印象に残っているのが、長崎に投下された原子爆弾「ファットマン」の実物サイズの模型でした。
長さ3・25メートル、直径1・52メートルのファットマンは、思っていた以上に小さく見え、とても長崎市民7万人以上の命を奪った核兵器だとは思えませんでした。
しかし、その内部では、爆薬によって中心部の中性子を作動させ、連続的に核分裂反応を引き起こし、その結果、膨大なエネルギーの爆風、熱線、放射線を放出させたのです。
その爆発力は4トンのトラック約5,200台分のダイナマイトが、いっぺんに頭上で爆発した威力に相当すると説明されていました。
75年目の出来事とはいえ、見学を終えたときには、その恐怖で全身にどっと疲れが出た思いでした。
今でも目の奥に残っているのが、「長崎を最後の被爆地に」という入口付近に掲げられたメッセージボードです。
もう二度とこのような悲惨な思いをすることがないように、そして、人類が絶対に同じ過ちを繰り返さないようにという強い思いが、資料館の展示に示されていました。
改めて。原爆によりお亡くなりになられた方々へのご冥福をお祈り致します。
合掌。

 

 

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