授人以魚 不如授人以漁。

今日は金曜日。
明日は第4土曜日にあたり、授業がないため、今日が今週最後の授業です。
今朝は、朝からどんよりとした肌寒い一日となりました。
こんな日は、気分もなかなか上向きにならないもので、頭の中でネガティブな思考がグルグルと飛び回っていました。
今後の学校の在り方、日本の教育の未来、本校が育てたい人間像など、様々な思考が頭に浮かび落ち着かなくなってしまいました。
「どうしたら生徒にやる気を出させることができるのか」と考えていたとき、頭に浮かんできたのがこの言葉でした。

「魚を与えるのではなく、魚の捕り方を教えよ」

中国の思想家だった老子の言葉「授人以魚 不如授人以漁」を日本語に訳したものだと言われています。
「飢えてる人に魚をとってあげれば、一日は食べられるけれど、魚のとり方を教えれば、彼は一生食べることができる」

教育においても全く同様で、手取り足取り何でも教えるのではなく、自分で考えさせることが最も大事だということを教えてくれます。
そして、私自身が授業担当であった頃のことを思い出すと、とても恥ずかしくなってしまいます。
授業の予習、復習のプリントを沢山用意し、その都度生徒に配布していました。
定期試験の前には、それまでの授業のポイントをまとめたプリントを用意し、出題の傾向なども丁寧に説明していました。

今振り返ってみると、正に「魚を与えてあげていた」のだと思います。
確かにテストの点数は、おしなべて良かったかもしれません。
ただ、与えられた内容を暗記さえしていれば高得点が取れるようなテストでは、本当の実力はつきません。
案の定、定期試験の結果はよいものの、模擬試験や実力テストでは結果が出ないことも多々ありました。
当時を思い出すと、そこまでしてあげることが、生徒に取ってプラスになることだと考えていたのでしょう。
与えられた範囲を徹底して暗記する学習は、決して誤った学習方法ではないと思います。
しかし、本当の意味で生徒に考えさせ、自分から進んで学習することができていたかというと、答えに窮してしまいます。
高校での学習の成果は、大学入試の結果だけで問われるものではありません。
本当の学習の成果とは、自分で考え、自分で答えを見つけることにあるはずです。
そして、その成果はなにも授業だけで得られるものではありません。
日常の生活全般を通して、自分で考え、行動することを習慣づけていくことで身につく力です。
そして、こうした力を一般的には、「問題解決能力」と呼びます。
「魚の捕り方を教えること」は、正にこの「問題解決能力を身につけさせること」と同じ意味だと思います。
そして、「魚の捕り方」をどのように教えるのかが、これからの教育においては重要なことだと感じました。

答えはすぐには見つからないかもしれませんが、これからも答えを求めて前に進んでいこうとの思いを新たにしました。

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