今日は8月8日。
17日間にわたって熱戦が繰り広げられた「東京オリンピック2020」がフィナーレを迎えました。
連日テレビでは日本代表選手たちの活躍が放送され、多くの競技でのメダルを獲得するシーンをライブで見ることができました。
金メダル27個、銀メダル14個、銅メダル17個。
日本は合計58個のメダルを獲得し、その数は過去最高となりました。
柔道から始まったメダルラッシュでしたが、順当に金メダルに輝いた選手もいた反面、前評判が高くメダル有力と言われ続けてきた選手の中でも、実力を発揮できずに泣き崩れるシーンを何度も見ました。
コロナ禍の中で開催が1年延期され、選手たちのコンディション調整はもちろん、プレッシャーやストレスに向き合う苦しさは相当なものだと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大は止まるどころか勢いを増し、緊急事態宣言下での五輪開催に多くの否定的な意見が飛び交いました。
私自身も疑問に思うような時も多々ありましたが、あえて賛否については考えないようにしていました。
五輪出場に向けた努力の大きさを部外者があれこれ言うことはできませんし、コロナ感染で苦しむ人や必死に治療を続ける医療従事者の方々のことを思うと、何も言葉にすることができなかったというのが真実です。
元来、どんなスポーツでも見るのも、するのも好きな私ですので、このブログでもたくさん書きたいことがありました。
それぞれの競技に取り組む選手から貰った感動や感激、活躍の陰に隠された裏話などを見聞きするたびに、文章に綴りたい思いに駆られていました。
その反面、この状況の中で単純に感激ばかりしていていいのか…と自問自答ばかりしていました。
そしてあっという間に17日間が過ぎ行き、初めて、閉会式の放送を最初から最後までテレビで見ました。
趣向を凝らした演出も多々ありましたが、何よりも感動したのは、閉会式に参加していた選手たちの笑顔でした。
勝った人も負けた人も、日本の選手も海外の選手も、みんな本当に素晴らしい表情をしていました。
溢れる笑顔に、こちらまで思わず笑顔になってしまいました。
そして、思いました。
今回のオリンピックは「日本」だから開催できたのだと。
これが他の国がホスト国であったら、もしかしたら開催できていなかったのかもしれません。
感染拡大のことなどを考えたら、その方がよかったのかもしれません。
東京での開催を中止、次回のフランス・パリ五輪との共同開催という提案もあったそうです。
そうなっていたら、少なくとも今日のたくさんの笑顔は無かったはずです。
安易に開催を喜ぶわけではありませんが、少なくとも人生のある一定の時間を、その競技のためだけに費やしてきた世界中の多くの選手たちがいて、彼らが今、この場所で笑顔いっぱいでいることには大きな意味があったのではないでしょうか。
世界に目を転じれば、まだまだ感染の終息の目途は立っていません。
この先どれだけこの苦しみが続くのかも分かりません。
嫌でもそうした暗く憂鬱な気持ちになる中で、東京オリンピックの開催は、もう一度上を向く元気と勇気を与えてくれました。
願わくは未知のウイルスに対して、この結束が大きな力となり、一日も早く感染が終息してくれることを願うばかりです。
選手一人ひとりの努力とそれを支えたご家族の皆さん、指導者の方々やスタッフの皆さん、運営に携わった役員やボランティアの皆さん、そして大会期間中も日常業務を続けられた医療従事者の皆様、本当にお疲れ様でした。
何もできない無力で、皆さんとは全く無関係な一人の人間ですが、どうしても感謝の言葉を残さずにはいられませんでした。
本当にありがとうございました。