ある小説の思い出。

お盆休みも終わり、少しずつ慌しさを取り戻しつつあります。

日々更新される新型コロナ感染者数の増加だけでなく、全国各地で豪雨による大規模な被害が発生していて、日々心を痛めています。

ここ数年のことでしょうか、豪雨による被害が度々ニュースに取り上げられます。

地球温暖化の影響や森林の伐採などにより、かつてはあまり目にすることがなかった甚大な被害が各地で報告されいます。

お亡くなりになった皆様のご冥福と、被災された皆さんの一日も早い回復を心よりお祈りしています。

こうした災害のニュースを見ると、中学生の時に読んだ三浦綾子さんの「泥流地帯」という小説を思い出します。

当時、同じクラスだった読書家のクラスメイトが勧めてくれた小説です。

内容は、大正15年(1926)5月に発生した十勝岳大噴火で発生した山津波(土石流)が、北海道上富良野の開拓地を襲ったときのことを書いた小説です。

苦労して切り開いた田畑が硫黄と瓦礫に混じった泥流に埋まってしまいます。

貧しさにも親の不在にも耐えて、明るく誠実に生きてきた兄弟が、一瞬にして家族を失うが、祖父と父の苦労がしみこんだ土地をもう一度稲の実る美田にするために懸命に生きる姿を描いたものです。

まだ中学生だった私には、少し難しい表現もありましたが、力を合わせて苦難を乗り越える拓一と耕作の兄弟愛は、今でも胸の奥に焼きついています。

しばらく手に取っていないので、久しぶりに読み返してみたいと思います。

そう思いながらインターネットで検索してみると、来年(2022年)に映画化の話が出ているそうです。

土石流のシーンを思うと胸が苦しくなりますが、あの兄弟にスクリーンで会えると思うとドキドキします。

映画化がより具体的になることを楽しみにしています。

また、三浦さんの作品では、同じく中学時代に読んだ「塩狩峠」が忘れられません。

こちらも久しぶりに読み返してみたいと思います。

今週も大雨の予想が出ています。

大きな被害とならないことを心より願っています。

三浦綾子『泥流地帯』、初の映画化決定 | 株式会社Zipang

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