9月も折り返しを過ぎ、後半戦に入ってきました。
今日は気温も湿度も高すぎず、気持ちのよい一日になりました。
事務室に荷物が届いているとの連絡を受け、受け取りに行くと小ぶりの段ボール箱を渡されました。
送り主は、私が本校で最初に担任をしたO君でした。
そして、箱の中身は、私の大好物である梨でした!
箱を開け、中にある5つの梨を見たとき、思わず涙が出そうになりました。
O君自身が「梨坊」という名前で自分の梨農園を持ち、そこで育てて収穫された梨だったからです。
今から20年ほど前、O君は私が担任したクラスの生徒でした。
初めての担任ということもあり、ずいぶん気合いを入れて毎日を過ごしていたことを思い出しました。
1年、2年と持ち上がり、2年生で行ったオーストラリア・ケアンズのホームステイの修学旅行が最大の思い出です。
記憶の中のO君は、とにかく朝が苦手で、遅刻がとても多い生徒だったということです(苦笑)。
3年生では隣のクラスになりましたが、それまでの関係もあり、進路についても何度か相談されました。
最終的に大学へ進学したものの、長続きはせず、卒業後もよく電話を貰いました。
大学を辞めた後、専門学校に入学し直して木工を学び、その後はイス職人として活躍していました。
しかし、作業中の事故で指を切断してしまい仕事を続けられなくなり、一時はかなり落ち込んでいました。
その後の状況を心配していましたが、一昨年、梨園で働いているとの報告を受け、ホッとしていました。
そうした経緯を知っているが故に、様々な出来事が走馬燈のように蘇ってきました。
そんなO君が今や立派に成長し、梨農家として一人前にやっているとの知らせは、なにより嬉しいものでした。
「現在が人生で一番楽しいと思える日々です」との言葉も添えられていました。
コロナ禍で知らず知らずに暗い気持ちになっていましたが、卒業生の活躍に元気と勇気をもらいました。
O君のこれからの活躍を祈っています。
それでは美味しい梨をいただきます!