6月9日木曜日、今週も後半戦に入りました。
今週は私も楽しみにしていたボクシングのビッグマッチがさいたまスーパーアリーナで行われました。
試合をご覧いなった方もいるかと思いますが、6月7日(火)に行われた井上尚弥選手とノニト・ドネア選手との世界タイトルマッチです。
井上選手はWBA・WBAのバンタム級の世界チャンピオンです。
日本人選手が世界主要3団体を統一したのは、史上初めての快挙です。
対するWBC世界同級王者のドネア選手も、ボクシング殿堂入りが確実視されるカリスマ的な世界チャンピオンです。
過去に5階級制覇の偉業を成し遂げたスーパースターです。
2年半前の前戦では、井上選手が判定勝ちしましたが、今回はドネア選手のリベンジがかかった試合でした。
井上選手29才、ドネア選手39才と10才の年齢差だけでなく、現在の実力では井上選手の前評判が高い試合でした。
私も長引く試合展開を予想していましたが、現在の力の差を証明するかの如く、井上選手が2回1分24秒TKO(テクニカルノックアウト)で見事な勝利を飾りました。
梅雨空を吹き飛ばすような、スカッと気持ちのよいTKO勝ちでした。
この勝利によって井上選手はWBA・WBC・IBF3団体王座統一を成し遂げました。
日本人選手が世界主要3団体を統一したのは、史上初めての快挙です。
井上選手は父親の真吾さんの手解きで幼少時にボクシングを始め、現在も真吾さんがトレーナーを務めています。
その真吾さんが以前にインタビューで語っていた内容が、先日ネットニュースの記事に上がっていました。
「井上家ってエリートでしょう。井上尚弥って天才でしょう。
よくそんなことを言われますが、簡単に言わないでくださいって言いたい。
尚(弥)や拓(弟)が生まれたとき、4畳、8畳の小さな部屋で暮らしていたんです。
贅沢していたわけではありません。
やつらだって、それを覚えていますよ。
家族5人で精一杯生きてきたんです。
簡単にチャンピオンにはなれない。
なるにはなる理由があるんです。
たとえば1万時間の法則。
1万時間の努力がなければ一流になれないという有名な理論ですが、井上家の法則は、まさにそこなんです」
ここに至るまでの凄まじい努力と苦労の跡が滲み出ている言葉です。
そこで語られていた「1万時間の法則」が気になり、調べてみました。
「1万時間の法則」という言葉は、イギリスの元新聞記者のマルコム・グラッドウェル氏の著書に出てくる言葉だそうです。
グラッド氏は、このように主張しています。
Ten thousand hours is the magic number of greatness.(1万時間とは、偉大さを示すマジックナンバーなのだ)
何事においても大きなことを成し遂げ、大成するまでには1万時間の下積み期間があったことを、データとして上げています。
1万時間が何日に相当するかをざっと計算してみると、1日平均3時間練習したと仮定して、10,000÷3=3333.333=3333日。
およそ10年間という膨大な時間、精進を重ねてようやく辿り着く境地だということになります。
それだけの時間を費やしたからといって、確実に大成するわけではないことを考えると、とてつもない話になります。
こうした努力の末に栄冠を手にした井上尚弥選手、さらなる防衛記録の更新と4階級制覇、そして複数階級の制覇を心より応援しています。
井上選手、おめでとう!