12月25日日曜日、今日はクリスマスです。
ここ数年と同様に、今年もクリスマスは東京体育館で迎えることができました。
これは11年連続12回目のウィンターカップ(全国高校選手権)出場となった男子バスケットボール部の活躍によるものです。
本校の戦いは昨日から始まりました。
難敵九州学院高校(熊本)との初戦は、66対63の僅差での勝利となりました。
初戦の固さもあり、普段の正智らしさがなかなか見えない戦いぶりとなり、やや消化不良の残る一戦となりました。
今日の2回戦は緊張感も取れ、いつも通りのバスケットボールを見せてくれることを期待していました。
対戦相手はこちらも全国大会常連の美濃加茂高校(岐阜)です。
パワフルな留学生を擁する強豪校ですが、がっぷりと四つに組めば十分に勝機があるというのが戦前の予想でした。
試合開始早々からリズムもテンポもよく、明らかに昨日とは違う戦いぶりでした。
常に先行して得点を重ね、いい意味で力の抜けたリラックスした戦いぶりに見えました。
前半を終えたスコアは44対34。
安心できる点差ではありませんが、このまま逃げ切れるのではないかと私は思い込んでいました。
しかし、勝負はそう簡単には進みませんでした(涙)。
素人の私には何が変わってしまったのか全く分かりませんでしたが、前半とは何かが変わってしまったのでしょう。
ひとつだけ私にも分かったことは、明らかにシュートが決まらないのです。
どうしてなの?というくらいリングに嫌われてしまい、みるみる点差が縮まっていきました。
第3ピリオドを終えて59対55となり、いよいよ勝負は最終第4ピリオドに。
ここで流れを引き戻すことが期待されましたが、願いはなかなか届かず、気づいたら逆転される展開となってしまいました。
それでも必死に粘りを見せ、最後の最後まで選手たちは食らいついていきました。
高身長の留学生にひるむことなく挑み、リバウンドを奪い取るような場面も何度かありました。
しかし、泥臭く粘り強いプレイも空しく、非情にも試合終了のブザーが鳴り、77対87という点差で敗れることとなりました。
昨年まで2年連続ベスト8進出という成績を残してきたチームにとっては、早すぎる敗退となってしまいました。
結果は思ってもいなかった残念なものとなりましたが、素晴らしいプレイを見せてくれた選手たちには感謝の思いしかありません。
最後の最後まで正智らしい泥臭いプレイを見せてくれて、本当にありがとう!
勝負が見えてきた後も気持ちを奮い立たせた気迫あふれるプレイを見せてくれて、本当にありがとう!
試合には負けてしまいましたが、その熱い戦いぶりにとても感動しました。
スポーツに勝ち負けは、必ずついて回ります。
優勝したチーム以外は必ず「負け」を経験することになります。
そうした意味では「勝つこと」に意味はありますが、本当の真価は「負けた後」に問われてくるのではないでしょうか。
そこから何を学び、何を産み出すのかが「勝つこと」以上に大切なのだと思います。
スポーツを離れた後も人生は続きます。
長い人生においては、上手くいくことよりも、上手くいかないことの方が明らかに多いはずです。
私自身のこれまでの人生を振り返ってみても、そうした経験ばかりが頭に浮かびます。
そんな時でもファイティングポーズを取り続け、戦い続けていくことが人生においては重要なのです。
54才になる私でもまだまだ戦い続けているのです。
負けても挫けても、上手くいかなくても失敗しても、決して戦う姿勢を失ってはいけないのです。
そしてその先にこそ、勝利以上に意味のある本当の「勝利」が待っているはずです。
それは、相手からの「勝利」ではなく、自分自身との戦いにおける「勝利」なのです。
今回の敗戦はとても残念で悔しいものだったでしょう。
しかし、ここからが本当の勝負です。
ファイティングポーズを常に取り続け、人生に立ち向かっていく強さをバスケットボールは教えてくれたはずです。
ウィンターカップという大舞台に立てた誇りを忘れず、ブロンコスの一員としての自信を忘れず、そして支えてくれたご両親、家族への感謝の気持ちを忘れずに、さらなる大きな人間となってくれることを期待しています。
選手の皆さん、スタッフの皆さん、応援してくれた保護者のみなさん、本当に本当にお疲れさまでした。
皆さんは正智深谷高校の誇りです。
そして、正智深谷高校の校長であることを本当に誇りに思います。
改めてもう一度言わせてください。
熱く激しい戦いを見せてくれて、本当にありがとう!