毎年10月はじめにノーベル賞の受賞者が発表になります。結果を楽しみにしている人も少なくないと思います。今年も10月2日の生理学・医学賞を皮切りに順次発表される予定です。ノーベル賞は、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、経済学の6分野で「人類に最大の貢献をもたらした人々」に授与される賞です。
日本人の過去の受賞者は5分野で合計28人です。
物理学賞12人、化学賞8人、生理・医学賞5人、文学賞2人、平和賞1人です。
国別では日本は7位です。
国別の受賞数は以下のとおりです。
1位 米国 376
2位 英国 118
3位 ドイツ 86
4位 フランス 64
5位 スウェーデン 33
6位 スイス 30
7位 日本 28
8位 ロシア 21
9位 オランダ 18
10位 カナダ 17
日本では自然科学3賞受賞者が多いので、3賞を年度別に分類します
NO |
年 度 |
物理学 |
化 学 |
生理学・医学 |
概要(授賞理由) |
1 |
1949 |
湯川秀樹 |
|
|
陽子と中性子を結ぶ中間子の存在を予言 |
2 |
1965 |
朝永振一郎 |
|
|
量子電磁力学におけるくりこみ理論 |
3 |
1973 |
江崎玲於奈 |
|
|
半導体におけるトンネル効果の発見 |
4 |
1981 |
|
福井謙一 |
|
有機化学反応を電子軌道で説明するフロンティア電子理論 |
5 |
1987 |
|
|
利根川進 |
免疫反応で多様な抗体を作り出す仕組みの発見 |
6 |
2000 |
|
白川英樹 |
|
導電性ポリマーの開発 |
7 |
2001 |
|
野依良治 |
|
化学物質の左右の型を作り分ける不斉合成の開発 |
8 |
2002 |
小柴昌俊 |
|
|
宇宙ニュートリノ検出への先駆的貢献 |
9 |
2002 |
|
田中耕一 |
|
生体高分子の質量を分析する手法の開発 |
10 |
2008 |
南部陽一郎 |
|
|
自発的対称性の破れの発見 |
11 |
〃 |
益川敏英 |
|
|
6種類のクォークの存在を予言する小林・益川理論 |
12 |
〃 |
小林誠 |
|
|
|
13 |
〃 |
|
下村脩 |
|
緑色蛍光たんぱく質GFPの発見 |
14 |
2010 |
|
鈴木章 |
|
有機化合物の合成に役立つクロスカップリング反応の研究 |
15 |
〃 |
|
根岸英一 |
|
|
16 |
2012 |
|
|
山中伸弥 |
IPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製 |
17 |
2014 |
赤崎勇 |
|
|
青色LEDの開発 |
18 |
〃 |
天野浩 |
|
|
|
19 |
〃 |
中村修二 |
|
|
|
20 |
2015 |
|
|
大村智 |
抗寄生虫薬イベルメクチンのもととなる物質を発見 |
21 |
〃 |
梶田隆章 |
|
|
ニュートリノ振動の発見 |
22 |
2016 |
|
|
大隅良典 |
オートファジーの仕組みを発見 |
23 |
2018 |
|
|
本庶 佑 |
免疫抑制の阻害によるがん治療法の発見 |
24 |
2019 |
|
吉野 彰 |
|
リチウムイオン電池の原型を開発 |
25 |
2021 |
真鍋淑郎 |
|
|
温暖化予測モデル開発 |
自然科学3賞以外に目を向けると、
川端康成(1968年 文学賞)、佐藤栄作(1974年 平和賞)、
大江健三郎(1994年 文学賞)の各氏が受賞しています。
上に示したように、経済学賞の受賞者は日本人にはまだいません。
ノーベル賞は社会の様々な改善や進歩、成長、成熟に寄与する
とも言えます。皆さんも、こうしたニュースに関心をもつと同時に
刺激を受けて、是非目指して欲しいと思います。
読売新聞 日本経済新聞 毎日新聞 参照