今回の『Mind Charging』は名言シリーズではなく、タイトルにもあるように『眠りと目覚め』についてです。
定期試験直前であるみなさんは、授業はもちろんのこと、家庭学習にも熱が入っていることでしょう。睡眠時間を削ることもあると思います。睡眠不足で疲労がたまっている人も少なくないのかもしれません。
少しでも頭をスッキリさせて学習するためにも、徐々に気温や湿度が上昇してきている中で知らずしらずのうちに溜まった疲労の回復に努める意味でも『すぐに眠れてスッキリ目覚める』ということが重要です。
ということで今回は、睡眠導入法とスッキリ目覚めるための意外な着眼点について紹介したいと思います。
夜中まで熱心に勉強したみなさんの頭は、運動した後の体のように火照っていることが多いようです。そこで、スポーツ後の筋肉へのアイシング同様、冷却ジェルシートなどを使うことが有効だそうです。そして、運動後に深呼吸をして心拍数を落ち着かせることと同様に、睡眠導入のための呼吸法が紹介されていたのでみなさんにも紹介します。
まず睡眠導入からですが、既に知っている人もいるかも知れませんが『4-7-8呼吸法』というものです。
①まず、鼻から4つ数えながら息を吸い込みます。
②次に、7つ数えながら息を止めます。
③口からゆっくり8つ数えながら息を吐き切ります。
この一連の流れを数回繰り返すと簡単に深い睡眠に入ることができたという人が大勢いるようです。
2〜3分ほど、呼吸にのみ集中して行うことがポイントだそうです。是非試してみてください。
次は目覚めについてです。朝の目覚めを良くするために、水分補給や軽い運動などが推奨されているのはみなさんも知っていると思いますが、『なかなか朝からそんな余裕ないよ・・・』という人がほとんどではないでしょうか。
寝起きにしばらく頭が働かないという経験をみなさんもしたことがあると思います。これは『睡眠惰性』という生理現象で、ある研究チームによるとオーストラリアでは睡眠惰性によって年間179億オーストラリアドル(約1兆5000億円)もの経済的損失が生じているとのことです。
この睡眠惰性を改善するべく、カフェインの摂取や日光浴といった手法が広く用いられていますが、研究チームは新たに、『目覚ましアラーム音声の種類』と目覚めのよさの関連性を調査しました。
みなさんはどのような音声の目覚ましアラームですか?単調なブザー音・歌・音楽・鳥の鳴き声や水流などの環境音の4種類に分かれると思います。その4種類で実験した結果、単調なブザー音をアラームとして用いた場合と比べて、音楽や環境音声をアラームとして用いた場合の方が、目覚めがよくなることが判明したそうです。
次に、研究チームは「単調なブザー音」と「音楽」をアラーム音として用いる2つのグループに対して、寝起きに単純なゲームアプリをプレイさせて成績を比較しました。その結果、音楽をアラームとして用いたグループの方が高い成績を記録。これらの実験結果から、研究チームは「音楽をアラーム音として用いることで、睡眠惰性を改善できる」と結論付けています。
睡眠の質を向上させ、心も体もスッキリとさせることが一番の試験前の準備だと思います。一年生は高校入学初の試験です。今回は試験前ということで紹介しましたが、部活の大会の前などにも活用できることだと思います。ベストを尽くすために自分でできる準備は万全でいきましょう!